だいすけろくの日々

だいすけろくが呟きます。旅ネタ多め✈️

イタリア旅行2024覚え書きDAY12

おはようございます。

3月16日(土)、イタリア旅12日目、ナポリ2日目の様子です。

お詫び

前回の更新からまた時間が経ってしまい大変申し訳ありません。やはり、帰国して社会復帰してからはなかなか腰据えて更新する時間を作るのは困難でした。ただ、最終日までは書き上げるつもりです。時間はかかるかもしれませんが、気長にお待ちいただけたらと思います。

返す返す、あの忌々しいデータ制限がなくてリアルタイム更新が可能だったらなあ、と思わずにはいられません。本ブログのあり方も、考え直す時なのかもしれません。

そんなわけで、ここから本題です。

Nap Hostel Spaccanapoliに泊まっています。午前8時に起床して、宿の朝食を食べました。写真は撮りそびれましたが、パン5種類にコーヒーに茄子やトマトのオリーブオイル炒めみたいなやつとかハムとかチーズとか果物とか色々品目があって美味しかったです。フェデリコ君は調理も担当しているみたいです。

9時からナポリ散策に出発します。天気は曇りで涼しい感じでした。

昨晩賑わっていた通りは静かになっていましたが、露天市はところどころで開かれていて、人通りは普通にありました。長閑な下町の感じがして、治安の悪い感は皆無です。

自販機で水を買いました。1本0.5ユーロ(約80円)。ヴェネツィア本島の約半額。

魚屋さんは絶賛営業中。

取り敢えず、スパッカナポリを南に歩いて海岸の方に行ってみることにしました。地下鉄を利用すればすぐですが、歩いて行く方が旅している感じがよりします。

港の近くにこんなモニュメントというか、現代アート作品的な巨大な物体がありました。

 

ヌォーヴォ城

海岸沿いの遊歩道を行くと、すぐに立派な城がありました。ナポリ観光の有名スポットのヌォーヴォ城です。スパッカナポリから城を含むこの辺りは、ナポリ歴史地区と呼ばれ、地区全体が世界遺産に登録されているようです。

ヌォーヴォ城は13世紀にフランス出身の当時のナポリ王国国王の命で建てられた城で、主に外敵の侵入からナポリの街を守る砦の役割を果たしていました。現在の姿になったのは15世紀。

入場料は6ユーロ(約960円)。

城内は、ナポリの歴史を絵画によって伝える資料館になっていました。

かと思えば、ルネサンス時代の宗教画もたくさんありました。

城の展望台からのナポリ港眺め。晴れていたら写真左奥にヴェスヴィオ火山が聳え立っているのが見えて大絶景になるところなのですが、生憎の曇りでヴェスヴィオ山は雲の中。おまけに逆光。ちなみに、ナポリ港は世界3大美港のひとつに数えられています。残り2つは香港とオーストラリアのシドニー港。

もう少し時間を置いたら、ちょいマシな写真が撮れました笑

まあ、全然立派な観光スポットで、気楽に見学ができました。ただ、来場しているカップルが城の古くて薄暗い場所ですぐにイチャイチャしだすのだけはご勘弁願いたいです。まあ、流石イタリアやなとも思いましたが笑

 

昼食@L'Antica Pizzeria Da Micheleとか

ヌォーヴォ城の見学を終えて、今度は海岸沿いの道路をのんびりと南東に歩きます。

ナポリを歩いていると、やたらと元サッカーアルゼンチン代表の故ディエゴ・マラドーナ氏関連の看板やらグッズを見かけますが、これは現役時代のマラドーナが所属していたサッカークラブSSCナポリを初のセリエA優勝に導いたことで、今でもナポリ市民から敬愛されているからなのですね。当時からイタリアサッカー界はACミランインテルミラノユヴェントスといった裕福な北イタリアのチームが幅を利かせていただけに、SSCナポリの優勝は南北経済格差で苦しんでいた南イタリアの人々にはかなりの励みになったことでしょう。

目当てのお店に到着です。L'Antica Pizzeria Da Micheleという、ナポリでも老舗のピッツェリアで、一応マルゲリータピザ発祥の店ということになっている有名店。毎日かなり長い行列ができているとのことで、開店時間に来てみました。

すんなり入れました。昔の店の写真がタペストリーみたいになって飾られていたりして、歴史を感じました。

メニューは飲み物以外だとピザわずか4種類のみという強気な設定でした。これは期待するしかない。

立派なピザ窯の前ではピザ職人さんたちがスタンバイ。奥にはテイクアウト用の紙製ピザケースが天井まで積み上げてあり、1日に焼かれるピザの枚数の凄まじさが伺えます。

マルゲリータ発祥の地だけにマルゲリータピザをチョイス。5.5ユーロ(約880円)、コカコーラ2.5ユーロ(約400円)。

めちゃくちゃ美味しかったですし、大きさも昨晩の夕食のピザの1.5倍はありました。種類も昨晩のと同じですが、生地の食感や素材の風味が違いました。味に関しては甲乙つけ難かったですが、コスパという面ではこちらですかね。ただ、かなり1人前が大きいので、少食な方は仲間内でシェアした方がいいかもしれません。

昼食を終えてぶらぶら歩いていると、いつの間にか晴れてきました。さらに10分くらい歩くとナポリ中央駅のあたりに来ていました。徒歩圏内というにはやや遠いですが、ナポリは案外コンパクトな街ですね。しかし、駅前には黒人のホームレスとか挙動不審な人とかが大勢たむろしていてこれまでとは雰囲気が一変していたので、元来た道を引き返すことにします。

 

ナポリをぶらぶら(ガレリアとかプレシビート広場とか卵城とか)

宿の近所のスパッカナポリに戻ってきました。週末の土曜日だけあり、午後になると凄まじい人通りです。あるお菓子屋さんの前で何やらイベントをやっていました。内容はわかりませんでしたが、無茶苦茶周りの人たちは盛り上がっていたので、楽しいのは間違いないでしょう。

スパッカナポリの脇にはミラノのガレリアによく似たウンベルト1世のガレリアなるナポリ随一の高級店街があります。ただ、ミラノのとは違い、天蓋のガラスは骨組みの金属の錆びで茶色く汚れていて、残念な見た目に。財政難で綺麗に維持できないのかな。

スパッカナポリの通りの南端にあるプレシビート広場です。近くには聖堂や小規模な美術館などが並んでいます。

そこから一旦海岸まで出てから北西に歩いてみました。

海岸でくつろぐナポリ市民

立派な門のようなものもありました。

ヴェスヴィオ火山の上半分はまだ雲の中。

午前中のヌォーヴォ城と並んで有名な観光スポット、卵城に来てみました。ローマ時代に貴族の別荘として建てられたのが、10世紀頃に現在の堅固な姿に建て替えられ、13世紀からはナポリ王の住まいとして使われるようになったそうです。

しかし、何故か閉鎖されていました。というか周りをぐるり一周しても出入り口らしきものが見当たりませんでした。これは残念😢

 

夕食

卵城は残念でしたが、まあ歩き回って疲れていたので、一旦宿に帰って昼寝して、午後8時頃に夕食のために外出しました。

宿を出ると、何やら賑やかな歓声と音楽が。

トランペットや打楽器からなるおじさんの楽団が大音量で演奏しており、何やら立派な旗を持った白い服を着た少年たちが練り歩いていました。なかなかテンションのあがる曲調で、気分があがります。ナポリ伝統芸能かな。週末らしい陽気な雰囲気です。

とあるレストランの前。満席で行列。週末だけあってすごい人出。これは困ったぞ。夕食難民か。予約すべきだったかな。基本、表通りに面した店は既に全て満席でした。

1時間近く彷徨った末、路地裏にあるマラドーナアピールが素敵なこちらのお店に空席があったので、ここで夕食にすることに。Trattoria Pignaseccaというお店です。

生活感満載な店内。しかし程なくして、ここも満席になりました。危なかった。

パスタはジェノベーゼをチョイス。パスタとフリットとサラダのセットで15ユーロ(約2,400円)、白ワイン3ユーロ(約480円)。ワインはほんのり甘くて、口当たりがよかったです。フリットは味がしっかりとついていて、ヴェネツィアで食べたのより美味しいと感じました。ジェノベーゼは、日本で食べたものとはかなり違う、ほとんど初めて食べる味と呼んでも過言ではない味わいでしたが、これは全然ありだなと思わせるくらい美味しかったです。

 

そんな感じの1日でした。感想としては、

ナポリ、いい所やん」

これに尽きます。事前に調べたりした感じだと、マフィアの本拠地がある、イタリアいや南ヨーロッパ一治安が悪い、地元民は短気で喧嘩っ早いみたいなイメージでしたが、実際は下町風情に地元民の陽気さとお洒落さと歴史が混じり合った素晴らしい街で、強くイタリアでの行き先としてオススメしたくなりました。何より、ミラノやヴェネツィアより外食のコスパが良い上に物価が比較的安いのがいいですね。

次回は、ナポリから足を伸ばして、ポンペイ遺跡の見学です。

おやすみなさい。

 

つづく

イタリア旅行2024覚え書きDAY11

おはようございます。

既に帰国してから1週間が経とうとしています。

ようやく月が変わり、本ブログも写真アップ機能が復活したため、振り返りではありますが、ブログ再開です。

3月15日(金)、イタリア旅11日目です。ミラノに来て2回目の朝です。昨日はとても充実した1日となりました。尚、振り返りという体ですが、その時の感動を忘れないために、敢えてその日からの視点で書いていこうと思います。

今日は、ミラノから南イタリア最大都市のナポリに飛びます。北イタリアはこれで終了。行きたかった街、行きそびれた場所はありますが、これは次回以降の宿題です。ミラノを離れることに寂しさを感じますが、ナポリという新しい街への期待感も大きいです。

そんなこんなで気持ちが高まったためか、6時に目が覚めました。

宿の朝食をいただいてから、1時間くらい部屋でゴロゴロして、それから荷物をまとめてチェックアウトしました。これからミラノ・リナーテ空港に向かいます。

空港に向かう前にドゥオーモ広場に来てみました。ドゥオーモともこれでお別れですね。本当に素晴らしい大聖堂でした。ミラノ、正直治安あまり良くない、意外と見どころ少ない、物価高いと聞いていていて、さほど期待してはいなかった節がありましたが、2泊では物足りないくらい素敵な街でした。確かに、まあおかしな連中はいるにはいましたが、周囲に注意して一切相手にしさえしなければ恐るるに足らずかと思います。

リナーテ空港までは地下鉄移動です。ミラノにはもう一つ、市街地から45キロくらい離れたマルペンサ空港があり、長距離フライトはそちら発着になるのですが、リナーテ空港は市街地に隣接していて地下鉄でアクセスできるので楽ですね。一昨日買った3日間乗り放題のパスを使いました。

ちなみにミラノの地下鉄はイタリア国内最長路線距離を誇るそうです。

車内は他の路線よりかなり新しい感じでした。

地下鉄の空港駅にこんな立派な広告パネルが。みんなで日本に行こう的なキャンペーンかな。円安だしイタリア側にとっては安い航空券さえゲットできたらチャンスですね。

 

リナーテ空港

ミラノのドゥオーモ駅から20分くらいで終点のリナーテ空港駅に到着です。国内線とEU圏内との比較的短距離のフライトを主とする中規模な空港です。

旅に出て日程の折り返しに差し掛かる11日目、かなりイタリアにも慣れた実感があります。イタリア人の話すイタリア語も少しずつですが、聞き取れるようになってきた気がします。

空港に入って、普通にチェックインして、預け入れ荷物をITAエアウェイズの地上係員の美しいお姉さんに預けました。

マクドナルドがあったので早めの昼食。しかし、空港価格で割高だったのでベーコンチーズバーガー単品とコーラ単品を7ユーロ(約1,120円)で購入。そして受け取って席に着こうとしたら、店員のお腹の突き出たおっちゃんが笑顔でやってきてポテトを置きました。

わし「え、セット頼んでへんけど」

おっちゃん「かまへんかまへん、サービスな、ボナペティト❗️」

みたいな感じで追加料金取られることなく、事実上セットメニューになりました。おっちゃんグラッツェ‼️イタリア人の温かさに触れて満ち足りた気持ちになりました。

 

ITAエアウェイズ

1月半ばにスカイスキャナーで検索して航空券を購入しました。イタリアのフラッグキャリア、ITAエアウェイズの国内線でナポリに飛びます。片道9,500円でした。コロナ禍以前はアリタリア航空という社名でした。こちらのイメージの方が正直強いです。

純粋な安い運賃の航空券はLCCのEasy Jetが5,000円弱であったのですが、これは身一つで乗る場合で、預け荷物と座席指定の手数料込みだと15,000円くらいに跳ね上がる鬼畜仕様だったので、それならばとフルサービスキャリアのITAに即決。

機材はエアバス製のA320型。機内は満席。管制塔との交信システムに不具合があったとの理由で40分くらい定刻から遅れて離陸しましたが、イラついている人は見た感じいませんでした。CAさんは全員おじさんでした。

 

ナポリ・カポデキーノ国際空港

80分ほどのフライトで、南イタリア最大の都市であるカンパーニア州の州都ナポリの空の玄関口、カポデキーノ国際空港に到着です。ネット情報だと、マフィアの本拠地で抗争の舞台だとか、イタリア一治安の悪い都市だとか不穏な情報盛りだくさんなナポリです。ガイドブックでも割としっかりバイクによるひったくりなどの注意喚起されています。しかし、一方では、物価が安め、人情味のある人ばかり、メシうまとか、楽しげな情報もそれ以上にたくさん。

飛行機を降りてターミナルビルまでバス移動でしたが、先程までいたイタリア北端らへんのミラノより陽射しは強くて暖かく、むしろ暑さすら感じました。まさに南イタリアという感じです。

駐機場にエールフランス機が泊まっていました(上の写真)。南フランスを思い出します。

タクシーの客引きをガン無視して、空港の駐車場脇からナポリ市街地行きのAli Busというナポリ中央駅行きの空港シャトルバスに乗りました。切符は乗車時に運転手から購入で片道5ユーロ(約800円)。

空港自体が市街地から近いので、30分くらいで駅前に到着。中央駅周辺はナポリでも最も治安の悪い場所らしいので、足早に地下鉄に乗り換えます。ナポリの観光スポットは市域広範囲に点在しているわけではなさそうなので、取り敢えず1回券を買って宿に向かいます。地下鉄は全区間定額運賃で1.5ユーロ(約240円)でした。地下鉄は最近リニューアルされた感じで明るく、あまり危険な雰囲気ではありませんでした。

 

NAP Hostel Spaccanapoli

宿の最寄りのToledoという駅で降車。ナポリの地下鉄の有人切符売り場ではジュースとかお菓子が売られていました。キオスクも兼ねているのかな。

地上に出たらこんな感じです。この通りがナポリ最大の繁華街を貫くスパッカナポリと呼ばれる通りで、両サイドにはお洒落なお店や美味しそうなレストラン、ジェラート屋さんが軒を連ねていて実に楽しそうな雰囲気です。ただ、ミラノやフィレンツェヴェネツィアに比べると間違いない雑多でゴミゴミしています。

ナポリでの宿、Nap Hostel Spaccanapoliというゲストハウスに到着しました。若いスタッフのフェデリコ君は、某フランス人の知人にそっくりで、わしのことを「だいすけろくさん」と呼び、片言ですが日本語が話せるナイスガイでした。アニメオタクで日本語はアニメを見まくって覚えたのだそうです。トイレとシャワー共同で3泊朝食込みで63ユーロ(約10,080)円でした。元来70ユーロだったのがブッキングドットコムの会員割引で少し安くなりました。なかなか良さげな宿で良かったです。

わしの他にクリストフさんというスイス人の年配の男性が泊まっていました。世界80ヵ国以上旅したことがあるそうで、無茶苦茶いい人でした。さらに英語、イタリア語、フランス語、ドイツ語を自由自在に操るテトラリンガルでした。まあ多言語国家スイスだしね。

一休みしたら夕食に行くことにします。

 

夕食

19時過ぎに外出です。宿は坂の途中にあり、出入り口を出たら上の写真のような感じです。この坂を下った先が煌々と輝いていました。ちょうど坂道の路地がスパッカナポリと交わるあたりです。

坂の下はこのような感じ。スパッカナポリからひとブロックほど入った通りですが、狭い路地に面して軽食を売る屋台やレストランやピッツェリアやカフェがひしめき合い、美味しそうな匂いが漂っていました。さらに路地にはノンヘルのおっちゃんの運転する原付やオートバイが絶えず入ってきて、イタリアというより東南アジアの繁華街のような雰囲気でした。洗練されたいかにもヨーロッパな感じの北イタリアの都市とはかなり違う表情ですね。まさに下町という感じです。

目についたレストランに入ってみました。いつもなら行く前にGoogleマップとかでリサーチして口コミとかチェックした上で決めることが多いですが、直感でここなら味も大丈夫だしぼったくりもない、と感じて入りました。

ボンゴレスパゲティ15ユーロ(約2,400円)、マルゲリータピザ5ユーロ(約800円)、ビール2.5ユーロ(約400円)。空腹感に任せて頼んだら結構高くなりました。単体ではむしろ割安な感じなのですが。ボンゴレとかヴェネツィアの大体のレストランでは18ユーロから25ユーロほどしていましたし。

マルゲリータピザは、やはり本場だけあってトマトソースもモッツァレラも申し分なく、生地もサクサクモチモチでとても美味しかったです。ボンゴレもニンニクと白ワインの風味がして味付けもしっかりしていて、パスタのアルデンテぶりもよかった。ただ、肝心の具材であるアサリの砂抜きが全然なされていなくて噛むたびにバリバリいうのが残念でした。

そしてお腹いっぱいになって宿に真っ直ぐ帰って、移動疲れから落ちるように寝ました。

 

そんなナポリ移動編でした。明日はナポリ観光1日目です。

 

つづく

お詫びと現地からのつぶやき

おはようございます。

リアルタイムでは、ナポリを後にしてイタリア半島を南下し、シチリア島の第二の都市、カターニアにいます。シチリア島はご存知、ハイヒールブーツ型のイタリア半島に蹴飛ばされているような位置にある地中海最大の島です。

わしのイタリア旅の様子を綴ったブログ『イタリア旅行2024覚え書き』シリーズですが、何故か昨日から写真がアップロードできないという不具合が発生しており、色々はてなブログのヘルプ機能を試したり対処法をググったりして試行錯誤を繰り返していますが、全く復旧しません。

対処法のひとつとして、直接アップするのではなく、はてなの写真データフォルダに保存してからアップするというものを試した際、「今月アップ可能なデータの上限に達している」とのことが判明。おそらく原因として考えられそうなのはそれしかなく、だとしたら来月以降しか写真つき記事はアップできないということになります。

せっかく読んでくださる方も増えて、旅の充実度とも相まってモチベーションも高まっていた矢先に、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

旅路の様子は、簡潔ながら下記リンクを参照していただきたいです。復旧し次第、執筆再開いたします。

よろしくお願いします🥺

blue sky

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だいすけろく🐹

イタリア旅行2024覚え書きDAY10-2

一流ガイドのジョルジーナさんによる素晴らしい解説のおかげ充実した、『最後の晩餐』見学からの続きです。上の写真は『最後の晩餐』の向かい側の壁に描かれていた絵。キリストの磔刑が描かれています。

 

昼食

サンタマリア・デッレ・グラッツェ教会を出て昼食に向かいました。

途中で見かけた高級店。

でっかくて可愛いワンちゃん🐶

観光客向けのレストラン。ピザが20ユーロ(約3,200円)越えはもうボッタくりの領域ですね。イタリアに来て分かりましたが、基本ピザ類はパスタや一品料理と比べて割安です。もちろん昼食はここじゃないですよ笑。

ドゥオーモ広場の隣にあるSPONTINIというピッツェリアです。1953年創業の作り置きタイプのピッツェリアではかなりの老舗で、『地球の歩き方』にも掲載されています。ミラノ市内に何軒かチェーン展開しているようです。

見た感じファーストフード店感が強いです。基本メニューはほとんどピザですが、昼間だけラザニアとボロネーゼも食べられるみたいです。店長(っぽい人)はフレンドリーな横綱級の巨漢でした。

ポルチーニ茸のピザ(大)10ユーロ(約1,600円)

缶のペプシコーラ2ユーロ(約320円)

コーラはコカコーラ派ですが、こちらにはペプシしか置いていないらしい。

これは美味いです。生地も分厚くてモチモチ。熱々で作り置き感が一切ありません。チーズの量もかなり多くてボリューミーです。ミラノで食事を安く済ませたい人にはオススメです。

 

ドゥオーモ博物館

昼食を済ませた後はドゥオーモ博物館へ。ツアー代金に博物館のチケット代も含まれていたので、これは行かなければ損です。ちなみに当日券は16ユーロ(約2,560円)もします。

展示内容は、ドゥオーモの装飾品の一部を移管したもので、引き込まれるものもあれば、ややシュールに見えるものもあり、はたまたティントレットのようなルネサンス画家が手がけた聖画があったりと、意外と見応え充分でした。

個人的には見学順路の最後にある木製のドゥオーモのミニチュアが一番心惹かれました。

ただ、個人的には大学で西洋史を学んだものの近現代ロシア史専攻だった身(でもロシア語わかりません)としては、自分の知識不足のせいである程度までしか楽しめなかったというのは正直あります。中世キリスト教や教会史の知識がもっとあればもっと面白いと感じられたはずです。

それでも大学受験世界史の知識があれば何か知的好奇心に訴えかけてくる何かがあるはず。

 

スカラ座とかスフォルツェスコ城とか

ドゥオーモ博物館を出た後は、再びガレリアに。

案の定ダダ混みです。

高級レストランもほぼ満席でした。

イタリアサッカーセリエAの名門インテルミラノのオフィシャルショップ。初めての場所なのになんか既視感を感じるなあと思ったら、阪急大阪梅田駅脇にあるガンバ大阪のオフィシャルショップと同じカラーだからでした。インテルもガンバも青と黒ですし。

ちなみにわしは同じミラノを本拠地とする赤黒のチーム、ACミラン派です。

ガレリアを抜けた先には、有名な劇場スカラ座があります。洗練されたお洒落な街としてのミラノの顔は、大体この辺のエリアで感じられると思います。

スカラ座の脇からまっすぐ北に進むと、

スフォルツェスコ城の前の広場に出ます。

15世紀にミラノの王族によって建てられた城塞で、博物館意外は入場無料で公園になっています。ミラノ市民の憩いの場。ここらへんにはイヤホンやスマホケースを強引に売りつけようとする黒人が数名たむろしていました。

中庭では子供たちが追っかけっこやサッカーをしていました。

ギターを手に熱唱するおっちゃん。思い思いの時間が流れています。

観光地をガッツリ観光するのはもちろん楽しいですが、地元の人たちと同じ日常の空気の中に身を置いてのんびりするのも悪くないですね。

城壁の向こうには遊園地もありました。

 

夕食

その後、宿に戻って一休みしてから19時に再び夕食のために外出しました。ミラノに来たからには是非食べたいものがあり、それを比較的安価で食べられるレストランをリサーチしておきました。

それは、ミラノ風カツレツです。

まずは地下鉄で目当て店が近いミラノ中央駅に。巨大な駅舎です。

駅の周辺は現代的なビルが並んでいました。新市街ですね。

駅の東にあるRosso Mattoneというピッツェリア兼レストランです。

トリップアドバイザーのクチコミ点数はミラノのレストラン6150軒中1384位、家族経営と思われる暖かい雰囲気でこじんまりとしており、既に地元の人たちで席は半分ほど埋まっていました。オーナーと思しき写真中央のおじいちゃんは強面で気難しそうな雰囲気でしたが、わしに色々と気を遣ってくれました。

赤ワインが2.5ユーロ(約400円)、そしてメインのミラノ風カツレツ18ユーロ(約2,880円)。これにサービスCopertが 2ユーロ(約320円)が加算されました。やっぱり取るんかい笑。お通しはこれまでのレストランのようにバゲットではなく、フォカッチャでした。

元からミラノに来たらこれを食べる気でいたし、昼間に高級レストランのメニューを見ていたので、むしろ割安な方だと思います。

まず、ワインが感動的に美味しかったです。前にも書いた通り、わしは日本での普段の生活でワインは滅多に飲みませんが、それでも心底美味しいと思いました。ブドウの旨みが感じられました。この旅ではほとんどのレストランでワインをいただいてきましたが、舌が肥えてきたということなのかなと思いました。

そしてカツレツ。たぶんミラノ風カツレツは初めて食べました。思った以上に大きくて、一瞬食べ切れるだろうかと不安になるくらいでしたが、豚肉がとても薄くてカリカリサクサクで全然脂っこくなく、一気に食べ進めることができました。日本のトンカツとはまた違う美味しさで、何より赤ワインとの相性が抜群でした。

ちなみに話が逸れますが、ミラノには「ミラノ風ドリア」なる料理はなく、あれは大正から昭和初頭にかけて日本で考案された和製洋食のひとつだそうです。スパゲティナポリタンと同じ。さらに話を逸らすと、同じパターンで台湾まぜそばは台湾にはなく、名古屋で生まれたまぜそばだそうです。2019年に台北に行きましたが、そんなもの確かになかったです。

かなり話がそれましたが、ご馳走様でした😋ヴェネツィアの次くらいにレストラン代の高いとされるミラノですが、このRosso Mattoneは本格的に食べたい人にオススメです。ミラノの美味しいご当地グルメを食べられて満足です。

そして宿に戻って、疲労とワインの酔いでそのまま熟睡しました。ブログが1日ずれだしたのはそういう理由です。

明日はミラノそして北イタリアに別れを告げ、南イタリア最大都市のナポリに移動します。

おやすみなさい

つづく

 

 

 

イタリア旅行2024覚え書きDAY10-1

おはようございます。

3月14日(木)、イタリア旅も折り返しに差し掛かる10日目です。かなり盛りだくさんだったので、2回に分けて書こうと思います。

ガッツリとミラノ観光できる最初で最後の日ということで、7時に起床し、宿の朝食をいただいてから観光に出発です。8時過ぎに宿を出ました。

宿の前の通り。宿はミラノ中心街から外れた場所にあるため、観光客の姿はほとんどありませんが、地下鉄駅のそばなのでアクセスは問題ありません。

 

雑貨市

地下鉄駅の出入り口付近で雑貨市が開かれていました。ボローニャの雑貨市と比べたらかなり小規模ですが、品物は安いです。靴下一足1.5ユーロ(約240円)、男性向け下着に至っては一枚驚きの1ユーロ(約160円)。躊躇わずにトランクスのパンツを購入。

地下鉄はかなり深いところを走っています。エスカレーター長い。モスクワの地下鉄を思い出します。モスクワの方がかなり深いですが。

 

ミラノのドゥオーモ

地下鉄で3駅でミラノの中心部に聳え立つドゥオーモに到着です。14世紀に着工し、建設にはレオナルド・ダヴィンチも携わったとされるカトリックのミラノ大司教区が管轄する大聖堂です。

地下鉄駅から地上に出たらいきなり目の前に現れ、見る者を圧倒する存在感です。これは初めてサグラダファミリア以来の衝撃かもしれません。ドゥオーモと呼ばれる場所はフィレンツェにもありましたが、規模はこちらが上ですね。

開場時間は9時からで、20分くらい時間があったため、付近を散策しました。チケットは日本でこの後行く「最後の晩餐」見学ツアーとのセットで8,000円で購入しました。

誰かの銅像。足元のライオンが強そう。

ドゥオーモの北に続くヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア。昼頃には大混雑しているでしょう。

ここに店を構えているのはルイヴィトン、フェルガモといった世界に名だたるブランド店ばかり。レストランは朝食セットが20ユーロ(約3,200円)通常メニューは一皿25〜35ユーロもします。高嶺のお花。

ガレリア内を巡回する女性警察官2人。かなり制服がお洒落です。あと、むちゃくちゃ垢抜けた天使のように美しい女性とかなりの確率ですれ違います。これまでの街よりも一段と洗練されている感じです。宿の周辺とは世界が違う。

そういえばミラノは2026年の冬季オリンピックの開催地でしたね。

 

そうこうしているうちに9時過ぎになったのでドゥオーモに入場しました。

荘厳という言葉がこれほど当てはまる場所はないと思いました。ダイナミックに見えて、細部にまで繊細な彫刻がなされています。

ステンドグラスも見どころのひとつ。よく見ると1枚1枚にストーリーがあり、それがガラスごとに連続しているのがわかります。これは見応え充分です。

カトリック教徒の人がお祈りするコーナー。もちろん観光客もお詣りできますが、わしは仏教徒なので遠目にながめるだけにしておきました。

パワーアップしたマハトマ・ガンジーみたいな像。誰なのか気になりました。

見学していたら、日本人の団体旅行者(見た感じ学生っぽかった。大学の卒業旅行かな)グループが日本語ペラペラなイタリア人ガイドのおばちゃんに率いられて続々と入ってきたので、ふらりとついていってしばらくガイドさんの解説を盗聴してから退館。

他にも、10人くらいの年配の日本人グループも見ました。昨年のフランスとスペインでは日本人旅行者には1人も出会わなかっただけに驚きました。日本人の海外旅行熱も復活しつつあるみたいですね。

残念だったのは、ドゥオーモ地下の宝物庫には予約していたチケットでは入場できなかったことと、補強改修工事のためにドゥオーモの屋上に上がれなかったことです。

ドゥオーモから出ると、入る前とは打って変わってドゥオーモ前の広場は凄まじい人の群れ。すると、いきなり後ろからパン屑の握られた黒い手が差し出されて少し驚きました。黒人が

「マイフレンド、ピジョンピジョン

と連呼し、ニヤけながらパン屑を差し出しています。これはガイドブックでも注意喚起されている手口で、ターゲットの観光客にパン屑を握らせ、それを目当てに集まってきたハトの群れを手や肩にとまらせて記念撮影して、後で法外な撮影料金をボッタくるやつです。睨みつけたら苦笑いを浮かべながら引っ込みました。

しかし、実際にやられている人がいました。たぶんアジア人。たぶんこの後黒人からせびられます。

 

『最後の晩餐』見学

ドゥオーモ見学の後は、この日のメインイベントでもある、レオナルド・ダヴィンチの代表作『最後の晩餐』の見学ツアーに参加すべく、この絵が飾られているサンタマリア・デッレ・グラッツェ教会に向かいました。

ドゥオーモから徒歩20分くらいの道のりです。教会全体が世界遺産に登録されています。

元々は個人でチケットを買って見学する予定でしたが、1月に検索したところ、そもそも人数制限と時間制限が厳格になされている特性上、チケットの競争倍率は凄まじく、すでに完売。1度はそれで諦めたものの、先月にツアーで再び検索したら普通に見学ツアーが募集中で、ドゥオーモの入場券と合わせて予約した次第です。

ツアーは英語でなされるそうで、日本語対応のツアーもあるにはありましたが、最少参加人数が2人からだったり、費用が英語のものの倍以上したりと、条件的に厳しいものばかりでした。

集合場所で点呼を取ると、サブガイドのドローレスさんが音声ガイドを配布します。参加者は15人。国籍も様々。イギリス、デンマークなど、ヨーロッパの他の国の人がほとんどでした。日本人は例によってわし1人。

音声ガイドが行き渡ったところで、ガイドのジョルジーナさんが登場。小柄なおばあちゃんですが、知識量とわかりやすさが半端なかったです。ドローレスさんはサポート役。

まずは受付でチケットを受け取り、荷物を預けます。

『最後の晩餐』が飾られている部屋に入る前に、ジョルジーナさんからレオナルド・ダヴィンチの生涯からサンタマリア・デッレ・グラッツェ教会の簡単なあらましについてレクチャーがありました。当時の写真などを駆使して分かりやすく教えてくれました。我々はよくダヴィンチと呼びますが、これは姓ではなく、彼が生まれ育ったフィレンツェ郊外のヴィンチ村にちなんだ通称で、フルネームの意味は「ヴィンチ村のレオナルド」だそうです。

『最後の晩餐』は、1495年に製作開始、完成が1498年の大作で、ダヴィンチは当時の宗教画の主流であったフレスコ画ではなく、当時はまだ誰も試みたことのないテンペラ画法を用いたため、塗料の湿気や気温の変化への弱さのために劣化が激しく、今日まで凄まじい努力と試行錯誤によって修復と保存がなされてきたそうです。しかし、ダヴィンチが当時用いた塗料の50パーセントは既に失われているとか。つまり、当時のオリジナルの部分は半分くらいしかないのです。

また、サンタマリア・デッレ・グラッツェ教会は現在も修道院として現役だそうです。写真の白い衣をまとった人が修道士です。作品が描かれたのは15世紀当時の修道院の食堂。

レクチャーがひと段落したところで、部屋の自動扉が開きました。そこをくぐると

ついにレプリカではない、オリジナルの『最後の晩餐』とご対面でございます。

しかし、鑑賞に与えられた時間は25分間しかありません。以前は撮影禁止だったそうですが、今ではフラッシュを炊かないことと動画でないという条件下でなら撮影可能とのことで、皆懸命に撮影していました。

この絵は新約聖書の有名なエピソードである、イエス・キリストが12人の弟子と食事の最中に、

「この中の1人が私を裏切るだろう」

と言ったシーンを描いたもので、その時の弟子たちの動揺が生々しい描かれています。ジョルジーナさんによれば、ダヴィンチは画法以外にも人間の心理と行動の研究にも熱心だったようで、悪だくみをしている人間がそれを言い当てられた時にどうリアクションを取るかを表現しているとのことでした。万能の天才と呼ばれたダヴィンチの一面を見た気がしました。

キリストの左側、左側から2人目の色黒の男がキリストを裏切ってローマ総督に密告したイスカリオテのユダで、彼の右手にはローマ側から先払いされた密告の報酬の金貨が握られているそうです。周りの弟子たちが信じられないとややオーバーにリアクションをする中、全く動じていないようです。自分のやましさを見透かされて凍りついたようにも見えます。

実際にこの晩餐の次の日の晩にキリストはユダの密告を受けたローマ兵によって逮捕されてしまいます。そして十字架で磔刑に処されたのは周知の通り。

制限時間が過ぎて退室してから、ジョルジーナさんから最後に、『最後の晩餐』が奇跡の作品とされている所以についてレクチャーがありました。最大の危機は第二次世界大戦。イタリアはドイツや日本と共に枢軸国で参戦していましたが、それにより1943年のミラノの空襲でサンタマリア・デッレ・グラッツェ教会も半壊してしまいました。しかし、『最後の晩餐』が描かれた壁の部分は奇跡的に残り、また当時の修道士たちが雨風に晒されないよう懸命に保護してくれたおかげで以後の修復作業も続けられることができたのだそうで、まさに奇跡とそれに続く多大なる努力によって、今こうして鑑賞できるのだな、とそのありがたみを噛み締めることとなりました。

他にもジョルジーナさんからはなかなか興味深い話をいくつか聞くことができましたが、ここまでで充分長くなってしまっているのでここでは割愛させていただきます。

そんな感じで、トータルで1時間少々という短いツアーでしたが、楽しくも教養たっぷりで有意義な時間を過ごせたと思いました。ジョルジーナさん、ドローレスさんありがとうございました。

 

長くなったので一旦ここまで。

 

つづく

 

 

 

イタリア旅行2024覚え書きDAY9

おはようございます。

3月13日(水)、イタリア旅9日目です。ヴェネツィアを出て北イタリア最後の街ミラノに向かう日です。

最後のヴェネツィア散策へ

5時頃に一度目覚めましたが、疲労が溜まった感じだったので横になっていたら、二度寝してしまい、次に目覚めたら9時40分頃になっていました。

ホテルのチェックアウトのリミットが10時なので、大急ぎで荷物をまとめてチェックアウト。ただ、15時30分発のミラノ行きのバスに乗るまでは全然時間があるので、ホテルのフロントで荷物を預かってもらい、最後のヴェネツィア散策に出発しました。

昨日までは曇りでたまに雨、風も吹いていたのに、ヴェネツィアを去る今日は快晴でポカポカの陽気でした。

到着日は荒天、最終日は快晴。わしの旅あるあるです。昨年に南フランスのトゥールーズに滞在していた時なんてもっと酷かったですから。

ホテルをチェックアウトしてしまったため、昨晩夕食を食べたレストランの近所のカフェで、マーマレード入りクロワッサンとカプチーノの朝食。計5ユーロ(約800円)。

果物屋さんは絶賛営業中。

運河の岸辺では、昨日まではなかった魚屋さんが営業していましたが、品揃えは今ひとつでした。おそらく主だった魚は早い時間帯に売れてしまったためでしょう。マグロの頭がイカついですね。どう料理するのか気になりますが。もっと早起きしていたら、きっともっといろんなアドリア海の魚を見ることができたはず。

 

サンマルコ広場

いつもならリアルト橋を渡ってたどり着いていたサンマルコ広場ですが、今日は別ルートでたどり着きました。というか、リアルト橋を目指して歩いていたつもりが、気がついたらサンマルコ広場に出ていたという感じです。相変わらずサンマルコ寺院の入場待ちの行列はえげつないです。

広場に面している有名な高級カフェ、フロリアンです。高級感半端なくて入ろうにも気が引けてしまいます。

広場は一部工事中で、土木作業員の見るからにガテン系なおっちゃんたちが重労働に勤しんでいました。おそらく広場地下の下水管の交換をしているものと思われます。こういう人たちの努力の上に観光都ヴェネツィアは成立しているのですね。

その後、13時頃にホテルにいったん戻り、預けていた荷物を受け取って、サンタルチア駅に向かいました。

3日前、電車を降りて直ぐにこの風景が飛び込んできてテンションダダ上がりになりました。その風景もこれにて撮り納めです。

 

サンタルチア駅

お腹が空いてきたので、ヴェネツィア最後の食事はサンタルチア駅構内のカフェで済ませました。

写真真ん中奥で後ろを向いているお姉さんが対応してくれましたが、このお姉さんは片言ですが日本語を話せました。

「わあ、大阪から来たんですね、すごい❗️」

と言っていました。あと、なかなか美人さんでした。

日本の食パンっぽいパンにたくさんのハムとモッツァレラチーズを挟んだサンドイッチとコーラ。計4ユーロ(約640円)。普通に美味しくて安いです。基本的に物価高なヴェネツィアですが、まさかこんなところで安上がりできるとは思いませんでした。

イタリアの新幹線ITARO。ワインレッドの車体がなかなかかっこいいですね。次イタリアに来る機会があれば利用したいです。

わしが乗るのは在来線の鈍行。まずはヴェネツィアの本土側の駅、メストレ駅に向かい、そこでミラノ行きの高速バスに乗り換えます。サンタルチア駅からメストレ駅までは1.45ユーロ(約232円)。

ヴェネツィア本島がぐんぐん遠ざかっていきました。さらばヴェネツィア。必ず戻ってきたいです。

 

メストレ駅

わずか15分くらいでメストレ駅に到着しました。ここからミラノまでは高速バスで約4時間の道のりです。

ところで、今回は今まで利用したヨーロッパ全域に路線網のあるFlix Busではなく、イタリアのバス会社Itabusというものを利用したのですが、ネット予約したヴェネツィア→ミラノの片道運賃が驚きの2ユーロ(約320円)でした。しかもLCCのように預け入れ荷物に手数料を取られることもありません。こんなんで経営が成り立つのか逆に心配になるレベルです。ちなみに同じ区間でFlix Busだと4.9ユーロ(約784円)でした。これでも充分安いですが。電車だと在来線で40ユーロくらいします。

サンタルチア駅からの電車代が1.45ユーロなので、実質3.45ユーロ(約550円)ですね。

バスを待ちます。クルマのないヴェネツィアという非日常的な場所にいたせいか、当たり前のようにクルマが走っている街並みが、逆に新鮮に思えます。

バスを待っていたら、黒人の物売りがやって来ました。イヤホンを押し売りしているようです。当然買う人など1人もいません。黒人の次は、ジプシーのおばちゃんが現れて「お恵みを〜」みたいな感じで小銭をせびりだしました。ヨーロッパの暗部を垣間見た気がしました。

 

Itabus

15時30分にミラノ行きのバスに乗車します。やや遅れ気味なようです。

 

ミラノ到着

途中、パドヴァとペルガモで途中停車してから4時間の長旅の末に20時頃にミラノの地下鉄ランプニャーノ駅前のバスターミナルに到着しました。あっさり書きましたが長かったです。バスターミナルは地下鉄駅と繋がっているので、アクセスにも問題はありません。まずは宿にチェックインしてしまいましょう。

写真中央に地下鉄の券売機があります。ミラノには3日間滞在するので、3日間乗り放題券を15ユーロ(約2,400円)で購入。

ちなみに購入しようとしていたら謎の黒人の男が登場し、イタリア語混じりの訛った英語で

「ハローマイブラザー、地下鉄乗りたいんだろ、あげるよ」

と言って切符らしき紙切れを差し出してきたので、ギョッとしたものの、

「いらねぇよ」

と突っぱねたら引っ込んで後ろの同じバスに乗っていた英語圏から来たと思われる女の子グループに同じように絡んであしらわれていました。周辺にはそいつの仲間らしき黒人がちらほらいました。

やはり、ミラノの治安はこれまでの街に比べたらよろしくないみたいです。

滞りなく3日券を購入して地下鉄に乗車します。この旅初の地下鉄ですね。

車内は特にやばい雰囲気ではなく、普通でした。でも油断は禁物ですね。

 

Yellow Square Milan

地下鉄を一回乗り継いで、宿の最寄り駅のPorta Romana駅で降りて、ミラノでの宿にやってきました。

ミラノでも駅近と施設の清潔さで高評価な安宿Yellow Square Milanです。ちなみに、フィレンツェで泊まったYellow Square Florenceの系列ホテルでもあります。2泊83ユーロ(13,280円)でした。それとは別に市税が3ユーロ(約480円)。なので実質86ユーロですね。遅い時間のチェックインにも関わらずスタッフもみなフレンドリーに対応してくれました。

 

夕食

お腹が空いていたので、荷物を置いて直ぐに外出しました。しかし、周辺に数軒あるレストランはかなり混み合っていたので、地下鉄駅そばのマクドナルドに行こうとしたら、ガラ空きのピッツェリアを発見したので、どこも同じ味なマクド行くくらいならと入店。

ヴェネツィアで食べたのと同じタイプで、作り置きして注文が入ったら切り出して温めて出すピッツェリアです。もう店を探しに遠くに行くのも億劫なのでここにしましょう。

クアトロフォルマッジ(4種のチーズのピザ)2切れと、キノコとクリームチーズのピザ2切れとコーラ(ビールが欲しかったがアルコールはメニューになし)で計9ユーロ(約1,440円)のリーズナブルさ。それでいて、記事はカリカリ、チーズはトロトロで濃厚で美味しかったです。ただ、店頭に立っていたアジア系と思われる女性店員と、黒人の女性店員の2人の店員が全然フレンドリーじゃない。それどころかわしがイタリア語に不慣れなことに気づいた時の態度が、かなり横柄というかあからさまに嫌がっている感じでした。テイクアウトで地元のイタリア人客が来た時には無茶苦茶愛想よく接客していたのにです。いや、そりゃ地元民とでは好感度や対応の慣れの違いはあるでしょうけど、それにしてはあからさま。海外の観光客はほとんど来ない店なのでしょうか。ピザが安くて美味しかっただけに大変残念です。

 

という1日でした。明日は終日ミラノにいる最初で最後の日で、ミラノのドゥオーモ見学と、レオナルド・ダヴィンチの代表作『最後の晩餐』の見学など、ミラノ観光の王道が控えています。

取り敢えず『最後の晩餐』が楽しみです。あと、明日は奮発して美味しくていいものを食べたいです。

 

おやすみなさい。

 

つづく

 

イタリア旅行2024覚え書きDAY8

おはようございます。

3月12日(火)、イタリア旅8日目、ヴェネツィア3日目となります。

8時15分頃にゆっくり起きた後、ホテルの朝食をいただいてから、ヴェネツィア3日目の観光に出発です。

取り敢えず、徒歩でサンマルコ広場を目指すことに。肌寒くて風も吹いていました。

途中にあった工芸品店。カッコいいものばかりで欲しい気分になりましたが、最安値で145ユーロ(約23,200円)もしたのでゲンナリしました。

リアルト橋を渡って先に進みます。途中、道を間違えて4回ほど引き返しました。

運河に浮かべたボートの上で八百屋さんが絶賛営業中でした。

一昨日ヴェネツィアに到着した時は、運河にヴァポレットにゴンドラという風景にテンション上がりっぱなしでしたが、3日目ともなると、それらもある程度日常的なものとして認識できるようになりました。

でも、それでもどこかワクワクする、道に迷っても、興味をそそられるような何かと出会える。それこそがヴェネツィアの良さなんだと認識しました。

そうこうしているうちにサンマルコ広場に到着です。写真は昨日訪れたドゥカッレ宮殿の外観。さて、どうしましょうかね。取り敢えず、サンマルコ鐘楼に登ってヴェネツィアを見下ろしてみましょう。

 

ヴァポレット

と思いましたが、とある知人からのアドバイスを思い出して、ヴェネツィア本島のさらに南の沖合にあるサンジョルジュ島にあるサンジョルジュ聖堂の鐘楼を目指すことに。

ゴンドラの背後に見えるのがサンジョルジュ島です。もちろん離れ小島なので水上バスのヴァポレットに乗らなければなりません。ホテルの近所からリアルト橋やサンマルコ寺院エリアまで迷わず迅速に行けるというのもあって、1日券を購入しました。20ユーロ(約3,200円)。ちなみに単発の1回券は75分間だけ有効で9.5ユーロ(約1,520円)と、1日券の方がまだコスパは良いです。高いのは同じですが。

海上タクシー乗り場。ヴァポレットとは別に、タクシーの役割を担うボートもあります。

ヴェネツィア本島および周辺の島々は自動車の乗り入れが一切禁止です。当然バスなどありません。なので、船舶類が重要な交通手段となります。

ヴァポレットのサンマルコ駅(船着場)。サンマルコ広場の南側にありますが、路線ごとに駅の場所が異なっているため、注意が必要です。わしも1日券を買った駅の係員のおっちゃんに教えてもらって、サンジョルジュ島に立ち寄るヴァポレットの発着駅を教えてもらいました。乗る路線は2番系統。

乗るヴァポレットが到着しました。外海は割と波が高いので、かなり揺れています。

船内はこのような感じ。

路線図。かなりたくさんの種類の路線がありました。まさに路線バスそのものです。

サンマルコ広場が遠ざかっていきます。

 

サンジョルジュ島

10分もかからずにサンジョルジュ島に到着しました。港にはヨットがズラリと並んで停泊していました。海風がかなり冷たいです。しかし、本島と比べると、人気も少なく、静かで落ち着いた雰囲気です。

 

サンジョルジュマッジョーレ聖堂

サンジョルジュマッジョーレ聖堂。16世紀に建立されたベネディクト会の聖堂で中は普通の教会みたいな感じです。鐘楼を除いた聖堂内は入場無料。

正面入り口から入って向かって左奥にある切符売り場で鐘楼への入場券を買います。大人1人7ユーロ(約1,120円)。ちなみに昨日買ったサンマルコ広場シティパスは使えませんでした。そのままエレベーターで鐘楼の上に。フィレンツェのジョットの鐘楼と異なり、エレベーターがついているのは楽です。

エレベーターを降りると、社会科見学と思われる地元の少年たちが。5分ほどで先生に急かされながらエレベーターで降りていきました。フィレンツェウフィツィ美術館の時も思いましたが、こんな歴史的価値満載な世界的観光地に住んで、幼いころからそれに接して学べるなんて、贅沢だなと思いました。日本なら京都や奈良の子どもでしょうかね。

海風が高さも相まって容赦なく吹きつけてきましたが、ヴェネツィア本島との間の海峡を挟んで、サンマルコ広場、サンマルコ寺院の屋根、そしてドゥカッレ宮殿がくっきり見渡せました。

隣の島、シューデッカ島も見えますが、遠方は霧で霞んでいました。

右奥にはリド島がうっすら霞んでいます。

霧が晴れていたらと思わずにはいられませんでしたが、どの方角を見下ろしても、絶景を楽しめました。悔いを残さないよう、たくさん写真撮影してから降りました。

ついでに隣の島にも行ってみることにしました。ヴァポレットが到着した際、かなり揺れが激しかったので、前にいた老夫婦が落ちないかヒヤヒヤしました。結果大丈夫でしたが。

 

シューデッカ島

5分もかからずにシューデッカ島に到着しました。とても趣きのある町並みです。

ただ、上陸した時点で満潮だったのか、波が岸壁を乗り越えて絶えず歩道に降りかかってきます。実際に大潮の日など、ヴェネツィアが水没したというニュースを見たことがあります。

運河もあります。ヴェネツィア本島とはまた違った感じです。

波をかぶって濡れないよう、海沿いから島の内部に入ってみました。2軒の家の間に紐を渡して洗濯物を干していますが、これはどちらの家のものなのでしょうかね。取込みも大変そうですし。

歩いていると、スーパーがありました。ほとんどの食品が軒並み安価で、チーズを1.1ユーロ(約176円)、水を0.5ユーロ(約80円)で購入し、小腹が空いたこともあってかじりながら歩きました。ヴェネツィアは自動車の乗り入れが禁じられている都合上、食品も日用品も船舶で運ばねばならず輸送コストがかかるため、イタリアの中でもトップクラスに物価の高い街であると聞いたことがありますが、ボローニャのスーパーより安いです。本島から外れた場所で観光地ではないからでしょうか。

基本、住宅街とホテルと少しのカフェやレストランがあるだけみたいな感じでした。本島のベッドタウン的な役割を果たしているのかもしれません。

 

再びヴァポレット

そんなわけで、再び本島に戻ることに。

イタリアのみならずならず、ヨーロッパではペット同伴での交通機関利用は当たり前ですね。わしが乗ったヴァポレットにはモッフモフで巨大なワンちゃんが乗っていました。デカくてかつ可愛かったです。抱きつきたくなります。日本ではこういう大型犬、めっきり見なくなりました。

わしの乗った2系統の路線は、いったん沖合に出てから本島の外側を回ってからカナルグランデに入り、サンタルチア駅前まで行くようです。

工場のような場所の沖を進みます。ヴェネツィア本島にもこういう施設があるとは知りませんでした。

サンタルチア駅の裏手あたりですね。

サンタルチア駅前到着。ホテルとは逆方向に来てみました。ヴェネツィアのイメージからすると意外な現代的な斬新な造りの橋がありました。

 

昼食

シューデッカ島のスーパーで買ったチーズは速攻で食べ切り、また空腹になってきたので、時間も昼過ぎということで、昼食にすることにしました。安く済ませたかったので、昨日たまたま見つけた安めの店のあるリアルト橋周辺まで再び行ってみることに。道に迷いながらで陸路徒歩だと小1時間かかる道のりも、ヴァポレットの1系統を使えばあっという間。

AL PONTE DI RIALTOというピッツェリアです。注文が入ってから窯で焼き上げるピッツェリアとは違ってピザは作り置きしているので、安いです。上の写真にわしの指が写り込んでいるのはご容赦ください笑

中は旅行者っぽい人たちで賑わっています。ピザの注文も順番待ち。

昼食です。缶のコーラ1.2ユーロ、ペパロニピザ6ユーロ、計7.2ユーロ(約1,152円)。昨日と同じ献立。マクドナルドのセットより安いです。一切れながら、切り出す前のピザが巨大なため、実質一般的な大きさだと小サイズから中サイズくらいに匹敵します。味は、ドミノピザのペパロニスペシャル(商品名はうろ覚え)に近い味でした。もちろん美味しかったです。ドミノピザ大好きですし。

入店して気づきましたが、このお店はセルフサービス形式のレストランも兼ねているみたいで、そちらを利用している人も多かったです。店員さんに食べたいものを指差して伝えて器に盛りつけてもらい、最後に会計するタイプ。

隣のジェラート屋さんでデザートに苺アイス2ユーロ(約320円)。

その後再びヴァポレットでサンマルコ広場へ。とにかく1日券の元を取るべく動き回っています。ドゥカッレ宮殿の入り口近くに、なかなかカッコいい銅像がありました。

しかし、探検気分で迷路状の街中に入るのも捨て難くて楽しいです。サンマルコ広場からしばらく本島の内側を歩いていると、違和感のある光景が。あの塔、明らかに傾いていますね。イタリアでは塔は皆傾くものなのでしょうか。

こんなに楽しいのに、明日はヴェネツィアを出てミラノに移動です。ミラノが嫌というわけなはずもなく、むしろそれはそれで楽しみなのですが、同時に、ヴェネツィアを出ていきたくなさすぎます。

その後、ホテルに戻っていつものように休息しました。

 

夕食

その後、19時頃に夕食のために外出しました。夕食は美味しい海鮮パスタを食べるつもりです。昨晩のイカ墨以外にも、味わってみたいですね。

そこで、サンジョルジュ島を薦めてくれた知人がヴェネツィアで感動したらしいパスタのあるレストランに行ってみることにしました。

Ca' d'oro Alla Vedovaというレストランです。ホテルからは歩いて約15分。本通りからやや奥まったところにあるため、見つけるのが少し大変でした。トリップアドバイザーの評価では、ヴェネツィアのレストラン1111軒中466位という微妙な評価です。

お洒落ながらもそんなに大きくはなく、カジュアルな雰囲気でした。注文を取ってくれた写真手前の黒服のお姉さんがなかなか可愛くて惚れそうになりました。でもわしの食事を運んできたのは写真には写っていない太い腕にタトゥーがギッシリ描かれたマッチョなお兄さんでした(もちろんナイスガイでした。日本だと見た目だけで恐がられるかもしれませんが)。

頼んだのは白ワインと、そして手長海老のスパゲティです。結論から書くと、大当たりでした。感動的でした。今のところ旅の中で食べたパスタの中ではダントツでトップです。

昨晩食べたイカ墨スパゲティも無茶苦茶美味しかったですが、シンプルだったそれに比べて手のかけ方が違うなと感じました。そして、その分確実に美味しくなっているのだなと思いました。まずサイゼリヤには再現できない味ですね。

モチモチでアルデンテの効いたパスタにはトマトソースのみならず、手長海老のダシが濃厚に隅々まで絡んでいて、深みのある味わいで、白ワインも進みます。また、分量も昨晩のイカ墨スパゲティより多かったです。お腹も気持ちもしっかりと満たされました。

もっと高評価されて然るべきお店なのではないでしょうか。

手長海老のスパゲティ16ユーロ(約2,560円)

白ワイン5ユーロ(約800円)

サービス料(取るんかい⁈)2.5ユーロ(約400円)

やや割高になりましたが、値段に見合うだけのクオリティは間違いなくある、むしろ、物価高のヴェネツィアでこの値段でここまで美味いパスタを食べられたら儲け物だとさえ思えました。

 

そしてご機嫌な気分でホテルに帰り、ブログを執筆しております。そしたら再び寂しい気持ちに襲われました。

前にも書いたとおり、明日でヴェネツィアとはお別れです。まだいたい気持ちが大きいです。別に何か無茶苦茶楽しすぎるイベントがあるわけではないのですが、ただいるだけで楽しいのです。ヴェネツィアが世界的観光都市であり続けてきたのも、今では当たり前に思えています。でも、時間もお金も有限です。いつかは出ていかねばなりません。それが旅というもの。

明日の晩にはたぶんミラノにいると思います。

 

おやすみなさい。

つづく